2019年8月9日にGinza SixのWeWorkにおいてJAPAN MADE事務局主催で第4回目のAI Meetupが開催されました。
今回はデータのビジュアライゼーションで有名な上場企業であるVALUENEX株式会社 田中和生さまをお招きし「ビッグデータの活用方法」についてお話頂きました。その様子を速報します。
※本レポートは当日の様子も含めて随時アップデートされます。
VALUENEX株式会社 田中和生さま「ビッグデータの活用方法」
Inovation Showcase 2019を受賞
まずは会社のコンセプトを表すプロモーションムービーからスタート。
これはハリウッドの制作チームに頼んでできあがったもので、さすがにクオリティが高いです。
彼らはInovation Showcaseで表彰もされています。
これは過去にPreferred Networksなど日本の名だたるベンチャーも受賞している名誉ある賞です。
▼Inovation Showcase
https://www.usjinnovate.org/past-awardees-2/
6000万次元でテキストマイニングし、ビジュアライズ
VALUENEX社が目指すのはビッグデータの可視化。
彼らは13年前から事業を行なっており、ビッグデータという言葉が出来る前から事業を行ってきた企業です。
イメージをもとに可視化の説明をして頂きました。
特に、今までは特許、論文、SNS、記事、アニュアルレポートなどをクラスタリングして、分類して、ビジュアライズしていくそうです。
その結果、「技術の空白領域」を発見することができ、未来を予測しやすくなるそう。
テキストマイニングをやっている会社はいくつかあるそうですが、Valunexが注目されている理由は、精度が高いこと。
単語を6000万次元で分類し、それを2次元の表に落とし込んでいるので、精度の高いクラスタリングが可能になっているそうです。
ビッグデータを俯瞰すればビジネスチャンスが見える
仮のデモとして「高周波電源」の技術会社が、該当分野の特許を分析したという想定でビジュアライズの威力を説明されていました。
もし2005年までの特許をみると、だんだんと「非接触給電(ワイヤレス給電)」の技術が空白だと分かります。
もしその時、先行して技術開発に乗り出すことができれば、1年先んじることができたそう。
ビッグデータを俯瞰すればビジネスチャンスが見えるというのは、そういう意味だったのです。
参加した皆さんも興味津々で、数多くのQ&Aが飛び交い、技術が白熱しました。
まだまだエンタープライズ向けの技術ではありますが、いずれ一般化を目指しているそうなので、ぜひ期待したい技術です。
恒例のLTセッション。今回は3社の濃いお話!
基調講演のあとは、恒例のLTセッション。
毎回Q&Aも含めて、AIなど最先端に取り組む各企業の内情が赤裸々に語られるため、笑いあり、議論ありの楽しいセッションになっています。
トレジャーデータ株式会社さま「サイロ化したデータを解決する」
トレージャーデータ様からは会社のなりたちと、サービスのご紹介。
もともとBI系の会社でデータを大量に処理するインフラを提供していたそうですが、現在はその発展であるCDP(カスタマーデータプラットフォーム)の分野において日本国内の圧倒的シェアを誇るそうです。
▼CDP vs. DMP: 違いは何か -トレジャーデータ
https://www.treasuredata.co.jp/learn/cdp-vs-dmp/
現在は企業のサイロ化したデータ活用についての相談が多く、外部と連携もしながらコンサルティング含めて対応しているとのこと。
QAセッションではソフトバンク社やARM社との関係性や、サービスの価格帯、また主要顧客など、ミートアップならではの濃いお話が聞けました。
株式会社ピーアンドアイさま「プレゼンをAIがトレーニングする日」
ピーアンドアイさまは6月1日にリリースしたばかりのAIによるプレゼントのレーニングサービス「プレトレ」のご紹介。
▼プレトレ 公式サイト
https://www.presentationtrainer.jp/
インターロップにも出典し、AI部門で賞をもらったそうですが、自社だけではなく大学との共同開発だそう。
まだまだ開発段階の機能も多いということですが、とても面白いサービスで、Q&Aセッションでは、マーケティングアイディアも含めて多くの示唆に富んだ議論がありました。
イノベーション・エンジン株式会社さま「事業をサポートできるVCとは?」
最後に登場したイノベーション・エンジン株式会社さまは、ベンチャーを支援するベンチャーキャピタルの会社です。
多くのベンチャーキャピタルは投資が専門で事業経験者が中に働いていないこともあるそうなのですが、彼らは内部に事業経験者をかかえ、事業をサポートできるのが特徴。
そのため成功率が高いということですが、成功するコツは「自分が売りたいと思うようなサービスを開発しているか」など、とても納得がいう実践的な内容でした。
参加者にとって、大変勉強になる話をして頂きました。
まとめ
写真からも伝わるかも知れませんが、今回も予想をこえる多くの方にお集まり頂き、会議室は熱気に包まれました。
ミートアップ終了時間をすぎても、名刺交換や話に花が咲き、その様子をみながらミートアップをやって良かったと感じました。
会を重ねるごとに、xTechでサポート、xTechをサポートという、JAPANMADE事務局が日本において果たせる役割と役目を感じています。
これからも、多くのxTech系のミートアップ、セミナーを交えて、日本から世界へ羽ばたくプロダクトを応援していきたいと思います。